Apr 30, 2014

ラストフロンティア、アラスカ(5)「アラスカ鉄道」篇

こんばんわ。

冒頭ですが、自分のダメ具合に反省しています。
前回から一ヶ月近くも停滞していました。笑

でもその間にいろいろあったのですが、
ご縁があって、雑誌BRUTUSに、アラスカの写真を使っていただきました。
しかも見開きでした!!!
いや~嬉しかったですね。ちょっと自慢です。すみません。
旅も、してみるもんですね。笑


さて今回は、アラスカ南部から中部までを結ぶアラスカ鉄道の紹介です。
鉄オタではないので、この旅で電車にはあまり乗ってきませんでしたが、
今回ばかりは楽しみにしていました。
確か175ドルぐらいで、交通手段としてはかなりの痛手ですが、そこは楽しみがまさるもんです!

アンカレッジで結局20日間くらいお世話になった宿のオーナー・ジェームズ(右)とマウンテンマンのビヨンさん。
この日もアサリのバター蒸しをご馳走してくれました。
ジェームズはいつも僕のことを気にかけれくれて、顔を合わせると「調子はどう?」と声をかけてくれました。
大雑把で適当なのに、時折まじめな顔をして
「ヘイ!タカ! ライフイズワンダフルなんだよ。わかる?ライフはワンダフルなの!」と言ってきます。
「アラスカにはクレイジーなヤツが多いんだ!」
とかなんとか悪態をつきながらも、しきりに彼はそれを伝えようとしていました。
いま思えば、ジェームズのこの一言が、僕の旅の核心的な言葉になろうとは。。。

宿の冷蔵庫に張ってあったToDoリスト。
何気ないですけど、かなり沁みた言葉です。
居心地のよかった離れ、旅は着々とクライマックスへと向かいます。
アンカレッジ駅。そして、アラスカ鉄道。
乗り込むと、スタッフさんが手を振って見送ってくれます!
アンカレッジを少し離れれば、そこはもう雄大な自然があるのみ。
みなこうやって外を見つめます。
この日も天気に恵まれ、デナリを見ることができました!
大自然の中を突っ切るので、シャッターチャンスばかり。
右へ左へ、連結部分へと移動して、ゆったり座る暇がありません。笑
山、川、渓谷、森、湖......
紅葉にそまった大地は飽きることなく魅せてくれます。
ただ、約12時間はそこそこしんどいですけどね。笑
フェアバンクスに到着です。


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Apr 11, 2014

ラストフロンティア、アラスカ(4)「デナリ国立公園」後篇

こんばんわ。

昨今、アラスカを撮り続けた写真家・星野道夫さんの書籍を手に取ることが多い気がします。
ここでアラスカのことを書いているからか、
あの自然の触感を、とても恋しく感じています。
あの、こころをなだめてくれる感覚を。


さて、今回は「デナリ国立公園」後編です。

僕がアラスカを最後の目的地に選んだ理由はいくつかありますが、
中でもショーン・ペン監督が撮った『into the wild』の影響は、ことのほか大きかったように思います。
裕福な家庭に生まれ、エリート大学を卒業した主人公。
でもあるとき、お金やIDを捨て、アラスカへと旅立ちます。。。

『彼女は人生の目的に改めて気づいた。魅力的な自然の意味を理解し、物事を正しい名前で呼ぶこと』

このブログでも何度も紹介しているかもしれない劇中の引用です。
デナリ国立公園では、その意味を少しだけ肌で理解したように思います。

デナリ……それは、マッキンリーとも呼ばれる山。
ネイティブの言葉で『偉大なもの』『高いもの』という意味があります。
国立公園の深部にどっしりと鎮座し、圧倒的な存在感をかもします。
そこへ導かれるように続く道を行けば。。。
雲の向こうに。。。
山自体は白トビしていますが、、、
アイルソンビジターセンターから見えるデナリの全貌。
ビジターセンターからさらに奥へ。
見所と名高いワンダーレイクを目指します。
その手前には、鏡張りのビューポイントがありました。

圧巻でした。
神々しささえ感じました。
そして、バスをおりて歩くこと1時間弱。
メインロードから外れ、茂みに残るわずかなわだちを目印に歩き、
ワンダーレイクとデナリを望めるポイントを見つけました。

あまりの壮麗さに、じーっとその場所にたたずんでいました。
むしろ、ずっとここにいたいとさえ思いました。
時間、雑念、感覚、すべてを吹き飛ばすほどの引力。。。

思えばバスに乗りながら、最初にその姿が見たときから、
僕はこの山にとりつかれたような興奮を覚えていたように思います。

そんなときでした。いままで曇っていた空が晴れはじめ、
太陽が顔をのぞかせました。











『......よく来たな』










どこからともなく、そんな声が聞こえたようなその瞬間。
歓喜に体が震えたことを覚えています。

“もう、旅を終えてもいい”
この瞬間のこの景色は、そこまで思わせる力があったように思います。

ありがとう。
たった一人でデナリと向き合い、何度も何度もこぼれた言葉でした。

物事を正しい名前で呼ぶ意味を考えながら「デナリ」を後にし、
アンカレッジへと岐路へとついたのでした。


英語サイトの攻略から始まり、
キャンプようの食材や装備の調達。
ずぶぬれになりながらのテント設営&ご飯。
濡れた薪に火が灯らず、震えた時間。。。
そんな中でも温かく声をかけてくれた子連れのドイツ人の旅夫婦。
そして、アンカレッジに帰る日に出会い、日本でも再会できたご夫妻。

大変なことも多かったけれど、
一人でやりきったことに意味があったように思います。
ひとりで大自然の中に身をゆだねたこと。
それは僕にとって、
今後の人生の大きな示唆を予感させるものでした。


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Apr 10, 2014

ラストフロンティア、アラスカ(3)「デナリ国立公園」中篇

こんばんわ。

夜中の散歩が楽しい季節になってきました。
葉桜から顔をのぞかせる月が次の季節の訪れを感じさせます。


さて、今回はデナリ国立公園の中篇です。
広大な大地をそのまま保護するデナリ国立公園。
でも車が通れる道は一本しかなく、一般車両は途中までしか入れません。
バスから途中下車できる場所も決められていて、
キャンプサイトも予約制。。。
いろいろな制約があります。

でもすべては、この美しい自然を守るため。
そして、ここを住処とする命を守るため。
バスに乗って、こんな道を進みます。

こんな感じで、外の景色を楽しみます。

と、そこに、乗客から「ベアー!!!」の声!
みなその人が指差す方向を見ます!
とんでもないレンズを搭載したカメラを担いだ欧米の方が構えます!
トイレの休憩場にあったカリブーのツノ。
片手ではとてももてない重さでした。
これは生きてるバージョン。笑
こちらは夫婦でしょうか?
雄雌を同時に見ることがでいるのは、なかなかレアなようです。
アイルソンビジターセンター。
約100kmほどある一本道の中腹あたりにあります。
環境に配慮した建物で、日本でいうグッドデザインみたいな賞を受賞しています。
なかには、デナリの歴史や無料でくめる水も。
ただ、そこからの眺めは壮大そのもの。
背の低い木々までもが色づき、大地そのものが紅葉しているような景観です。
九月のラストミニッツ。
この時期のデナリは美しさをもまといます。
ドールシープ。
いつも崖の上にいます。笑
雨上がりの虹がかかります。
アラスカといえば、クマ!そしてムースですが、
なかなか300mm(35mm換算)では捉えられません。。。
でもこの日は運がよかった!
こんなかわいい動物も。
熊の親子。
子どもが立って木にじゃれていました。
 最後はムース!
たくさんの動物を見ることができて大満足でした。
キャンプサイトのひとつ前のバス停で降りて、ゆっくりと戻ります。
ただ歩くことが気持ちいい。
そんな歓びが、デナリにはありました。

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